Planetsの特徴とセッティング
Planetsは、2台のプレーアを使用して、従来解決が困難で有った数々の弊害を一掃する新アナログ再生システムを提供します。
Planetsを使用して、ご自身でセッティングするだけで、惑星のように極めて静かに定速回転して、弊害ノイズを全く受けない夢のようなプレーアを得る事が出来ます。
従来のプレーアは1つの筐体の中に、モーター、それに伴う電子回路、そしてターンテーブル、トーンアームを内蔵しています。それにより機械ー電気変換機のカートリッジから見ると、ノイズとして次の数々の弊害を被ると考えられます。
a モーターの回転により、ローターの軸受け、および変速機構などから機械的な摩擦振動が発生します。
その横波、縦波振動はプレーアの筐体等を介して、最終的にカートリッジに伝達されます。従って動力機構の性能はカートリッジの再生音の品位に直接影響を与えると云えます。筐体の硬度を上げれば縦波振動が、逆に振動伝達経路に弾性材を介せば横波振動が特定の周波数帯域で再生系に影響を与えると考えられます。回転するレコード、そしてカートリッジなどの発電系を無振動状態で保持するのは極めて困難と言えます。
b 同様にモーターの動力をターンテーブルに伝達する駆動経路にて、回転数をギアダウンする調整機構などからもモーターの振動波以外の振動波も加わり間接的にターンテーブルに伝わる恐れがあります。
c モーターの回転時に発生する電磁波、そしてモーターの回転数を制御する電子回路から発生するデジタル・ノイズ等の電磁波はカートリッジの発電コイルの発電信号に、そしてその出力ラインに外来ノイズとして重畳する恐れが有ります。特にアーム内の配線は長く電磁シールドされていないので、その影響は無視できません。
1. Planets再生プレーア
前記の考えられる弊害を一挙に解決する為に、従来のプレーアを、唯一レコード再生の機能だけに撤したPlanets 仕様再生プレーアへグレードアップする事にします。
a.レコードを再生する最小限のパーツは、カートリッジ、トーンアーム、ターンテーブル、そしてこれらの重要なパーツを保持する筐体となります。以前動力を使わず指先でレコードを回して再生した事が有りますが、その音の生々しさは表現できないほど。
レコードを定速で回転させる駆動力は、もう一台の回転駆動用プレーアから与えられるので、Planets 再生プレーアは電源を必要としません。従って駆動方式に関係なく、電源コンセントを外部電源から外します。
b 〇ベルト方式のプレーアの場合はベルトを外します、微小とは云え余分なノイズをなくす為です。この方式のプレーアはシンプルな構成なので、本再生用プレーアに適していると云えます。(外したベルトは保管して下さい)
〇アイドラー方式の場合は、電源0FFにてアイトラーがターンテーブルから離れる場合はそのままで、離れない場合は回転数切り替えレバーを中間位置にセットしてみて下さい。
〇 一般のダイレクト・ドライブ方式の場合は本再生プレーアには不向きです。電源OFF時でもターンテーブルの回転で駆動用コイルに逆起電流が発生しターンテーブルの回転に負荷を与える恐れがある為です。
c. ターンテーブルとアームが一つのユニットとなり筐体に弾性材を介して保持されている構造の場合は、そのユニットを筐体と一体化する事をお薦めします。(動力機構からのノイズ振動が無いので不必要です。)
d. ダストカバーを本体より外します。(適切な場所に保管して下さい)
ご存知のようにダストカバーはスピーカからの音圧を受けて振動する可能性が在ります。無振動再生の出来る本再生用プレーアにはむしろ有害なパーツとなります。
2, Planets駆動プレーア
上記数々の弊害の発生源であるモーターですが、ターンテーブルにとっては安定に定速な回転を得られる不可欠のパーツです。
Plantes駆動プレーアは、再生プレーアにその動力を供給するので、大切な輔助プレーアとなります。
必要なパーツは動力源であるモーターとその電子回路、モーターの回転を安定化し得る高い慣性モーメント持つターンテーブル、そして筐体となります。トーンアームは必要ありません。電源は勿論外部電源に接続されます。
通常のプレーアを 駆動プレーアとして使用出来ます。その場合はプレーアの表裏を逆にして、2つターンテーブルが互いに対面する様にセットします。
本駆動プレーアに使用出来るタイプとして、ダイレクト・ドライブ方式プレーアが適していると思われます。クオーツを使った定速回転と高トルクの駆動力は他にない信頼出来る特徴です。
3. 再生プレーアと駆動プレーアのセッティング
横幅の有るテーブル又はラック上に2台のプレーアをセット出来るスペースを確保して下さい。
駆動プレーアは、再生プレーアの左側に離してセットします。それにより発電系へ飛ぶ動力系の電磁波ノイズの影響を最小限に押さえる事が出来ます。
出来れば2台のプレーアは同じ2台のラックに、すこし間隔を取って配置される事をお薦めします。このシステムにより、 駆動プレーアからの振動がラックに伝わったとしても、再生プレーアは理想的な静的状態を維持する事が出来ます。
4. Planets PlayデイスクとDriveデイスクのセット
ディスクをセットする前に2台のプレーアのターンテーブル面が互いに同一平面上にあるのか水準器を使いチェックします。ずれが在る場合は低い方のプレーアの接地面の間に板材などを入れて調整をします。
〇 Playディスクを再生プレーアにセットします。丸いラバーが複数配された面が上面となります。
〇 Driveデイスクを回転駆動プレーアにセットします。
〇 2つのターンテーブルの中央にあるスピンドルの間隔Lを測定し、2種類用意されている駆動糸から選択して下さい。
A type: L: 37cm (14.5inch) ~ 42cm (16.5inch) の場合
B type: L: 42cm (16.5inch) ~ 47cm (18.5inch) の場合
本システムに採用した駆動糸は弾性のある樹脂を素材としてパイプ状となっています。確実な接触安定と同時に、パイプ構造のため外部からの振動に対しても、パイプ内部で振動波は消散する事になります。
〇 選択した駆動糸を両デイスクの側面に在る溝内を通す様にセットします。
再生プレーアはこの駆動糸によってこのディスクの外周からターンテーブルの回転駆動力を得られるので、レコード面上の針先との摩擦力の変化にも動じない高い回転トルクと安定性を得る事が出来ます。
〇 駆動プレーアの電源を入れ、33 1/3 RPM で5分ほど回し、駆動糸の張力を均一化します。
2台のターンテーブルが回転する事により、より高い慣性モーメントが得られ、より強力な定常回転再生システムになります。
〇 Planets再生用プレーアの左右出力端子、及びトーンアームとターンテーブルのアース端子を後段の増幅器に接続します。
これでPlanets再生システムが完成しました。
機械的、電気的ノイズを全く受けない、究極の生々しいアナログ・サウンドをお楽しみ下さい。